当研究室について
平成15年、それまで「内家拳研究会 五行會」として内家三拳(太極・形意・八卦)を学習していたスタイルから、陳式太極拳をメインに据えたスタイルに変更するととともに、名称も「東洋身体研究室」へと変更いたしました。
当研究室(以後、当会と表記します)で練習する太極拳は、陳発科先師のご子息である陳照奎師爺から、私の師父である馬虹へと伝えられたものです。
陳発科先師は、ご子息に自身が若い頃に鍛錬した「低架式」を教授し、馬虹師父もまたそれを学ばれ、師爺の教えに忠実に伝えてこられました。
ときに陳照奎師爺の伝えられた套路は「新架式」と呼ばれますが、私は師父から「老架式」として学びました。実際のところ、どちらが正しいのかを検証する術はありません。(この辺の事情については、記事を参照ください。)私も師父にならい、一応「老架式」として指導してますが、まあ、どちらでもいいです。
師父は、教育に関わっておられたこともあり、詳細に師爺の言葉や動作説明を記録しておられ、指導にあたっては、それらに自分の考えを足すこともなく、また隠すこともなく、広く指導にあたっておられました。
私もまた、師父に学んだように指導をしております。
カルチャースクール等の太極拳教室とは異なり、大勢で一斉に練習するということを、当会では行っておりません。それは、先にも述べたように、師父から学んだものを、師父と同じように足さず、減らさず伝えていくため、どうしても個々人の進捗や身体能力に合わせた指導を行う必要があるからです。そのため、一回の練習では大体5〜6人程度しか教えることが出来ません。また、一つの動作がある程度できるようになるまでは、次に進むこともしません。とはいえ、何ヶ月も同じことをやるのはさすがに現代の学習としてはそぐわないので、ある程度、常識的な範囲で学習は進めていきます。
武縁の導きによって、当ウェブサイトを訪問してくださった方に心より感謝いたします。
また、更にご興味を持っていただけ、一緒に学んでみたいと思われた方には、一度はご見学をおすすめいたします。その際は、ぜひ「お問合せフォーム」からご連絡ください。
けして、「誰にでも簡単にできますよ」とは言えません。軽はずみにそのような物言いをするのは、血のにじむような努力を重ねた多くの先師や馬虹師父に申し訳が立ちません。けれど、門戸は誰にでも開かれています。学ぶことは皆平等に始めることが出来るのです。
あなたと練習の場でお会いできることを、心より楽しみにしております!
photo by George Pagan III