メモをとるということ
当研究室では、メモを取ることを推奨していますが、「具体的にはどうやったらいいの?」というのが正直な感想かもしれません。
実際、この提案を自分のクラスでしてから、実践に移す人が増えた反面、そのやり方は様々です。
もちろん、自分のわかりやすい形で実践するのが一番ですが、やはり何か例になる物があった方がいいでしょう。
今回その一部をここにご紹介致します。
生徒さんのノートより
まずは、生徒さんが実際に書かれたメモをご紹介します。

かなり部分的かつアップでわかりにくいかとは思いますが、これは「倒巻肱」の歩法をメモしたものです。

これは護心錘ですね。腰の動きは表現されていないですが(と言うよりは描写不可能ですが……)、雰囲気は良くつかめていると思います。

順序は逆になりましたが、護心錘の直前の翻身二起脚です。
意外と多い過渡動作の中から、無駄なくピックアップされていて、後から見返すときに一連の流れを無理なく思い出せる構成です。
できれば、もっと解説が多い方がいいですが、忘れなければ、わかってることははしょってもいいです。
用法の説明も書かれていたらもっと良かったですね。
用法のメモも忘れずに
基本的に、当研究室では動作を覚えた後、用法の説明をしています。
そのため、それも一緒にメモしておいたほうが、いざ忘れたときに力の流れで思い出すことが出来ます。
中国修行時代のノート
さて、下の2枚は私が中国で師父に学んでいた時にメモしたものです。
馬虹師父の説明を忘れないように、大急ぎで書きなぐったものです。日本語のもの、中国語のもの、ちゃんぽんのものと動作の複雑さや、師父の解説の量に合わせて一番早いやり方で、可能な限り詳細にメモを残しました。

二路の躍歩護心錘における、足と体の関係、及び手の動作です。
私は基本的に「全部書く」ようにしています。そのまま解説本になるくらい細かく書くことで、流れをそのままノートに再現できるからです。

これも二路で、動作は雲手です。ここでは解説は中国語で書いてます。
はっきり言って中国語で書いていく方が、スピードは格段に速いです。
それは何も、私の中国語がうまい、とかいう話ではなく、同じ内容を表すのに、字数が少なくてすむ、という特性の差が両言語間にあるからです。
たとえばここでは、なにやら横線が引かれてますが、その上の文章は、
「両手をまず右上方に『ポン』する。(さらに)下に『リュィ』してから、再び左に『ポン』する…」
てな意味の中国語が書かれてます。日本語で書くと結構長いです。中国語だと、13文字で終了です。
まずは自分の手で書いてみる
もちろん、誰も彼も中国語で書けるわけではないし、その必要もないでしょう。
日本の先生は、総じて親切な方が多いですから、黒板やホワイトボードを使ってくださったり、聞けば何度も同じことを繰り返してくださったりします。それを書いていけばいいんです。
テキストがある方は、それに注釈をつけていく、という手もあります。
ただ、一度は自分の手で流れを書いてみてください。
きっと、すっと腹に落ちていく物があると思います。